感染管理認定看護師の仕事と役割

感染管理認定看護師とは日本看護協会が定めた資格認定制度です。感染管理についての専門的な知識や技術を持つと認められた場合に資格を取得できます。
感染管理認定看護師は、患者や病院の職員を感染症から守る役割を担っています。消毒や滅菌、感染症学などの専門知識を基に、さまざまな職員と連携して感染管理プログラムを実践します。

感染管理認定看護師の主な仕事内容は実践、指導、相談の3つに分けられており、その中で以下のような業務を行います。
1つ目は、感染症の予防と対策です。病院に関わる全員の粘膜や損傷した皮膚などに感染症がある可能性を考慮して予防を行います。
2つ目は、医療関連感染のサーベイランスです。サーベイランスとは監視、調査という意味です。医師とともに、血液感染や手術感染といった医療関連で発生した感染を調査して対策を行います。
3つ目は、院内ラウンドという、すべての職員が感染対策を行えているかを調査する仕事です。対策が行われていない際場合、指導や教育を実施します。
4つ目は、感染が発生した際の対策などをまとめたマニュアル作成や、問題が起きた際に迅速な対応をするための管理システムの構築です。
5つ目は職業感染の防止です。医療従事者などへのワクチン接種や注射による感染を防ぐための指導を行います。
6つ目は、病院の衛生を守るための環境を作ることです。感染管理認定看護師が率先して感染予防のための設備の整備や管理などを行います。
その他、感染対策についての相談や、病院外に向けた教育・講演なども行います。

このように、感染管理認定看護師が担う役割は多岐にわたっているため、多くの知識や柔軟な対応力を養っておく必要があります。